《投稿3》 RE:ガー兄ちゃん さん |
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[ NO.0768 ] [ 98/03/02 01:22:57 ] [ 投稿者:大滝 ]
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RE:ガー兄ちゃん さん >しかし「89年問題」の詳しい全貌を把握していないを大滝さんがなぜ、「「89年問題」の総括をかけ、ブントの皆さんがここ数年来大変な苦闘をしてきたことは理解」できたり「その努力には本当に敬意を感じ」たりできるのか非常に不思議に感じます。
ひとことで言えば、結局個人的な思い入れが残ってるってことなんでしょうね。「ブント」と言った場合、荒さんをはじめ具体的な人間の顔が浮かんじゃいますし。
その上で彼らの路線転換の大きさやその過程を見れば、そこに大変な苦闘があり、相克・葛藤があった事は容易に「想像」が付きます。
かつて何年間も寝食を共にし、大袈裟に言えば共に死地をくぐりぬけた仲間です。そして理由はどうあれ一度は守ると誓った旗を捨てたわたしが、そこにとどまり、苦闘を続ける彼らに敬意を表するのは当然のことじゃないですか?
ガー兄ちゃんさんが引用された文章は、そういう関係性にあるわたしがブントに対して呼びかけている文脈の中にあることをご留意下さい。
念のために断っておくと、敬意を表することとその内容に対する評価とは別のことです。
>ブントの人達は、いつも証拠を残さないようにもっと周到に人を殺してるんでしょう。大滝さんは何人くらいの方を殺されたんですか。
えーと、これは本気で聞いてるんでしょうか?
説明しようとすると、ブントのスポークスマンみたいになっちゃうんで嫌なんですが・・・。
80年代を通し、戦旗は内ゲバ襲撃などしていないし、対右翼戦でもこちらからのテロルは行使していません。83年の三里塚反対同盟分裂の過程では、現地における論争の中で、それこそ「血気にはやって」革共同(つまり「中核派」のことです)の活動家を殴ってしまった、なんてこともあったようですが。
戦旗=ブントは少なくとも80年代において、新左翼における内ゲバ主義・体質というモノを問題とし、それの実践的克服を目指し、行動して来たとわたしは思っています。
しかしどう言えばいいのか。
そういう殺す・殺される、他党派解体を戦略的課題にする、という「新左翼の内ゲバ主義・体質」とはまた少し文脈の違うところで、なんというか左翼としての「暴力的」な体質を有しているのも事実だと思うのです。
内ゲバと言うのは半ば以上情報戦です。相手の住居、職場、行動パターンを調査し、計画を立て、不意を討って襲撃する。きわめて陰湿な闇の闘いです。
それに対し、オオヤケの討論とかの場で「貴様のいうことは絶対に許せん」と宣言して殴り掛かるのは、まだ許される暴力だという感覚があります。
最近「ゴーマニズム思想講座 正義・戦争・国家論」という、小林よしのりと竹田青嗣、橋爪大三郎の対談集を読んだんですが、その中でこんな話がありました。ここの常連の方で、読んだ方も多いと思うんですがどうでしょうか。
宅八郎が小林よしのりの知り合いのライターのことを雑誌上で「殺せ、やっちゃえ」と書き続け、ついにはその方の奥さんのプライバシーのことまで捏造して書いた。
結局氏は法的に対処する方策を取ったのだけれど、これに対して小林は、自分で宅のところに行って「ぶん殴るぞ」という暴力の覚悟があればそれで解決したじゃないか、というようなことを言ってる。で、竹田なんかもそれを容認するようなことを言ってます。今回の事件はそう言う感じの問題なんじゃないでしょうか。
だからブントがやったことは許される、と言ってるわけではありませんよ。ただ「いつもはもっと周到に殺してるんでしょうね」だの、「あなたは何人くらい殺したんですか」だのというのとは全然違う次元の話だということを言いたいんです。
その上でもう一度言うと、わたしはそのような暴力であれ、行使したことについてきちんとした対応を取るべきだ、そういう体質を捉え返すべきじゃないのか、とブントに言ってるんです。
「これはわれわれに対する誹謗中傷であり、今回の行動はそれに対する自力救済で当然の権利の行使だ。」
そう思うなら堂々とそう論じればいいと思うんです。
>確かに組織・運動というのは恐ろしく、大滝さんの背負われている責任は大きいと思います。でも、一人で悩んでいるのは精神の健康によくないですよ。ロフトプラスワンには見沢知廉さんとか人を殺してらっしゃる方もけっこう出演しているので、大滝さんも出演されたらいいんじゃないかな。プロのテロリストの美学について語ってください。
>「言論の場で、佐藤氏の許せない言辞を、コテンパに、正面切って粉砕して下さい」と大滝さんはブントに頼んでいるけど、佐藤氏の言辞を許せないと感じたら、大滝さん自身が批判すればいいんじゃないかな。そんなこともテロリストの美学に反するんでしょうか。
まずわたしはテロリストではありません。戦旗=ブントと、それ以前にレーニン主義とテロリズムについてもし本当に知らないのであれば前に挙げた「パラダイムチェンジ」を一読することをお勧めします。
佐藤氏への批判については誤解を受ける書き方だったかもしれません。
ブントに対し「許せないのであれば拳ではなく言論で正面から粉砕せよ」と呼びかけているのであって、別に自分に替わって粉砕してくれと頼んでいるわけではありません。
佐藤氏の思想・政治的な主張の内容は今のところインターネット上で掲載されている2枚のビラ以上のことは知らないし、あの文章はそれへの批判を目的としたモノではないので、
>政治的意見については、わたしもわたしの責任を果たさねばならないと思っています。
ということでわたし自身のコミットメントの意志も表明したつもりだったんですが。
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